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JCB、ICを活用したタクシー市場向け決済総合ソリューションを開発

〜IC多機能端末を軸に、クレジット・ICタクシーチケット・ポイント等を総合的に展開〜

2003年3月

 株式会社ジェーシービーは、日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社(以下、日立ソフト)の関連会社のタクシー業界向け情報処理サービス会社、株式会社キャブカードサービス(以下、CCS)と提携し、タクシー業界向けの決済総合ソリューションの展開を開始します。タクシー向けの各種機能を搭載した新たな多機能IC対応決済端末「CABenri(キャベンリ)」を開発、それを軸に、タクシー専用ICチケット「キャブカード」や、IC共通ポイント「Plet's(プレッツ)」の運用をはじめとした決済関連業務の総合的な提供を実施してまいります。
 本スキームは、導入第1号として、タクシー業界最大手の国際自動車株式会社(以下、Km)にて、東京都内を中心に運行される同社タクシー約2,000台に装備され、2003年4月より本格運用が開始されます。

 タクシーの市場規模は全国で年間2兆円以上、東京都内だけでも年間7,500億円を超えると言われています。運賃が変動し、特に長距離においては高額になることで、現金以外の決済手段への顧客ニーズは大きいにもかかわらず、多くのタクシーが現金払いのみでした。JCBにもお客様からタクシーのカード利用に対する要望が数多く寄せられていましたが、昨今の規制緩和に伴う競争激化により他社との差別化策を検討するタクシー会社が増え、JCBカードの取扱契約先も徐々に増えつつあるのが現状です。
 これまでもJCBは、クレジットカードが利用されにくい分野、あるいは現金が中心の市場において、消費者利便性向上の観点から、クレジットカード加盟の拡大を進めてまいりました。現在ではさらに、単なるクレジットカード会社の枠組みを超えた「決済総合ソリューション提供企業」として、さまざまな決済スキームやインフラ提供を核に、事業者側の決済関連業務の一括受託も含めた全般的な合理化支援を目指し、さまざまな業界に積極的に提案しております。今回のタクシー市場におけるスキーム構築はその一環であり、JCBはタクシー向けIC多機能端末「CABenri」の販売提供とICポイント(乗車に応じてタクシー会社のポイント原資負担で顧客に付与。共同ポイント「Plet's」または個社クローズドポイントが選択可能)の推進、「キャブカード」発行と精算の業務を担当します。一方、タクシー分野の情報処理サービスに強いCCSとICカードの決済処理・セキュリティに高い技術を持つ日立ソフトは、「キャブカード」売上データ処理等を行うセンター「CCSセンター」を運営します。なお本スキームでは、加盟店としてのタクシー会社がインターネットでの「キャブカード」・クレジットカード等の利用明細照会が可能で、前日までの売上発生状況を把握でき、経理処理の合理化が可能なのも特色です(1ヵ月分利用明細のメール配信も実施)。
 本スキーム導入によりタクシー会社は、クレジットやチケット等の処理に関わる間接業務負荷をかけずに多種の決済スキーム取扱いが可能となり、同時に顧客にとってのタクシーの利便性が大きく向上します。これらによって、本スキームはタクシー市場の拡大に寄与できると考えております。
 今後JCBおよびCCSは、本スキームを全国のタクシー会社に対し積極的に提案し、順次全国へと拡大する計画です。初年度は関東・関西の大都市圏を中心にタクシー会社15社、車両1万台への「CABenri」端末の導入と「キャブカード」5万枚の発行を目指します。

●タクシー向けIC多機能端末「CABenri(キャベンリ)」について
 JCBが一部出資するクレジット情報処理センターである、株式会社日本カードネットワーク(略称:CARDNET)が提供する富士通株式会社製のICカード対応モバイル型多機能決済処理端末です(日本クレジットカード協会(JCCA)主宰の「共同利用システム」にて運用されるCCT端末)。既に「佐川急便」等で大量導入実績のあるモバイル型クレジット/デビット処理端末「JET−MOBILE」をベースに、各社クレジットカード決済、「キャブカード」決済処理や、共同ポイント「Plet's」処理、乗務員の誤処理防止や負荷軽減を目的とした料金メーター連動、「立替金(有料道路料金等)」入力等、タクシー業界向けの各種機能を追加しました。カード利用時のオンライン与信照会にはスピーディで信頼性の高いNTTのDoPa通信方式を採用、また、端末へのプログラム追加が「SDカード」差込方式の採用により非常に簡便(現場で導入先の手で可能、メーカー保守員派遣が不要)なのが特徴です。将来、非接触ICカードなど、事業者や顧客のニーズに応じた機能追加も考慮しております。

●「キャブカード」について

 従来タクシー業界では、得意先法人向けの料金決済手段として現金・クレジットカード等の他、「タクシーチケット」と呼ばれる紙製の証票を発行しており、大規模法人を中心に広く利用されています。同チケットは、タクシー会社や無線組合毎に発行されており、同チケット利用の仕組みに加盟しているタクシー会社間で共通利用が可能です。同チケットの精算は通常、チケットを受け取ったタクシー会社がチケット発行タクシー会社毎に集計・精算を行い、その後発行各社が利用者に請求します。この方法は各タクシー会社の業務処理負荷が高いうえ、チケット利用日から利用者への請求までに時間がかかり、タクシー会社への入金が遅くなる等、多くの課題がありました。
 今回のスキームでは、従来の紙製タクシーチケットに代わり、繰返し利用できる接触型ICカードを採用した点が最大の特徴です。「キャブカード」には、何度でも利用できる「通常タイプ(安全性を考慮して有効期限を設定)」と1回限定利用の「ゲストカード(企業接待用等の利便性を考慮し有効期限設定なし)」の2種類が用意され、「ゲストカード」はリサイクル運用(*)が可能です。なお本スキームは、リサイクル運用が可能な接触型ICカードによる次世代タクシービジネスモデルとして、ビジネスモデル特許出願済です。売上データは車載端末「CABenri」からCCSセンターにオンライン送信されます。JCBが各タクシー会社に代わってクレジットスキームを応用し売上精算処理を実施します。これによりタクシー会社は、(1)繰返し利用できるICカード採用によるチケット発行コストの低減、(2)事務処理効率化による運用コストの削減、(3)料金精算期間の短縮、のほか(4)暗証番号のオンライン確認により不正利用防止をはかることが可能になります。
 さらに将来は「キャブカード」の中に自宅住所を書き込み、GPSと連動させることで、帰宅の際カード提示だけで、道順の説明を省略可能にする機能等を検討しており、またICクレジットカード対応や異業種ICカード(電車・バス等)連携も視野にいれております。

(*)ここでの「リサイクル運用」とは、 「ゲストカード」を複数回にわたり、回収後再度利用すること。「ゲストカード」の繰返し利用サイクルは、(1)タクシー会社が販売→(2)法人が購入→(3)タクシー利用者が利用→(4)タクシー会社が回収→(5)CCSでデータ消去・再利用準備、となる。

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